平成14年10月8日
千葉県知事 堂本 暁子様

地方自治法第252条の17の4(是正の要求)手続きについて

標記の件について、千葉県から 「千葉県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例」 により委譲を受けた同条例別表第42号に関する事務について、松戸市は下記事例に示すように法令の規定に違反しており、また著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認められるので、地方自治法第二百五十二条の十七の四の規定に基づき、早急に松戸市の違反の是正及び改善のため必要な措置を講じ、その結果について公表を行うよう千葉県知事に対して求める。


千葉県開発審査会に対し、開発審査請求を行うことにより明らかとなった違法の実体

行政手続法に基づく審査基準について

松戸市は開発許可権者であるにも係わらず審査基準を公開しておらず、審査の過程・内容が不透明で公正を欠くものである。


権限の濫用による違法な審査を行っていることについて

松戸市は、別添資料のとおり建築基準法第42条第2項に規定する道路の有無についても開発許可権限により判断したと主張している。

しかし、都市計画法においてそのような明文の規定は存在せず、建築基準法第42条第2項に規定する道路の有無について開発許可権限を根拠に開発許可権者が判断を行うことは明らかに権限の濫用に該当するものである。


法令違反の事務処理及び虚偽の記載を行っていることについて

松戸市は、千葉県から 「千葉県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例」 により開発許可関連事務に関する委譲 (以下 「事務移譲」 という。) を受けた後もなお千葉県の取り扱い基準に準拠し、従来からの行政指導による取り扱いとして 「開発行為等に関する申告書(以下「申告書」とする。)」 を提出させ都市計画法施行規則第60条の規定に基づく証明書 (以下「60条証明」とする。) に代わるものであるとして処理を行っているという。


申告書については、事務委譲前については千葉県が作成した審査基準である 「開発許可制度の解説」 を根拠に60条証明に代えるものとして処理を行えたものであるが、事務委譲を受けた市については千葉県の審査基準の適用対象から当然に外れるため事務委譲を受けた市が独自に根拠を作らない限りは、申告書を60条証明書に代わるものとして処理することはできなくなったものである。

(行政指導で相手方の任意の協力を得て申告書を千葉県の基準に準拠して提出させることについて異議はないが、その申告書は60条証明書に代わるものとならないのは言うまでもないことである。)


松戸市は申告書について事務委譲後に千葉県同様の基準を設けていないばかりか 「松戸市における宅地開発事業等に関する条例施行規則」 第12条第5項において 「松戸市における宅地開発事業等に関する条例」 に基づく事前協議申請書の提出に代えるものとして改めて申告書を位置づけしており、自ら都市計画法施行規則第60条とは何の関わりもないものとしているものである。

(なお、申告書の様式の備考欄中にある 「開発行為等に関する申告書は、都市計画法施行規則第60条の規定に基づく証明書に代えるものです。」 という文言は、申請者及び建築主事に誤解を与える可能性が大きい虚偽の記載であり削除されなければならないものである。)

即ち事務委譲前の申告書事務委譲後の申告書は同様の書式であっても、既に根拠が全く異なるものとなっており、このような実態であるにもかかわらず、松戸市が従来からの行政指導による取り扱いとして60条証明に代えるものと偽り申告書を提出させることを続けているのだとすれば、松戸市は結果的に60条証明に関する事務を怠っているということであり、これは都市計画法施行規則及び松戸市自らが定めた松戸市開発行為等規制細則松戸市における宅地開発事業等に関する条例等の規定に違反した、重大かつ明白な瑕疵を有する違法な行為である。


なお、上記で紹介した事例については記載のとおり現在千葉県開発審査会において審査請求中であるが、今回のこの要求は当該審査請求とは関係なく、あくまでも地方自治法に基づく事務移譲に関する是正、改善措置の発動を千葉県知事に宛てて要求しているものであることを念のため申し添える。


また、本件の他にも 「用途地域上建築できない建築物を全く根拠のない解釈をもって開発許可を経て建築可能とした事例」 や 「都市計画法施行令第25条の道路について許可権者の都合の良いように解釈して許可を行った事例」 なども把握しており、必要で有れば証拠と共にその内容を提出する用意がある。

千葉県松戸市   ○○○○
   同上      ○○○○